みんな元気。 / 舞城王太郎


みんな元気。
やっぱりわからない。「みんな元気。」は読むの一苦労。今いつ? いくつ? あんまり好きじゃない。途中で長いなーと思ってしまった。「Dead for Good」好き。硬派。「我が家のトトロ」トトロは見るたび泣くけどトトロってなんなのかなんて考えたことなかった。「矢を止める五羽の梔鳥」は「みんな元気。」以上にわからない。「スクールアタック・シンドローム」は登場人物がいい。一番単純に思えますし…
なんかなぁ…なんか。愛が素晴らしいのはよくわかった。愛が人を支えて救うのもわかった。でもりえは養ってくれて絶対逃げないし南田は愛のために愛を捨てるし、そういうのが変。妙。ありえないと思う。ソファでDVD見ながら酒飲んでばっかりいたら奥さん逃げたけどその奥さん見かけたよーって前の奥さんが電話してくる。嘘だ。純粋で綺麗な世界で起承転結、うたかたの日々のよう。そういうのが理解できないってことは舞城作品は一生わからないってことなのかも知れない。理解できないから完全にフィクションの、むしろ文体に乗ってアニメ寄りの感覚で読むからますますわからなくなるのかも知れない。
それでも読まずにいられないのですが。