今月読んだ本


去年はほとんど本も読まず、図書館にも行かなかったのに、今月はけっこう読みましたよ。ということで、メモ。


肝、焼ける
トヨサキ氏のブロスの書評を信頼しているので、久々に図書館に行った時に見つけて、あー知ってる、豊崎由美が絶賛してた人だ、と思って借りて読んだんですが
やらなきゃならないことを後回しにして読み進んで、表題作の最後の一文で持っていかれました。私の好きな女がここにいる! と思って。「一番下の妹」が好きだ。これからも、図書館で見つけたら読むでしょう。読んでない本の文庫が出てたら買うでしょう。

  • 東京日記 卵一個ぶんのお祝い。 / 川上弘美


東京日記 卵一個ぶんのお祝い。
川上弘美の小説を読む気にはならないですが、エッセイは大好き。「椰子・椰子」が大好きで、恐らく私の人生で一番多く読み返してる本だけど、これは本当に夢日記じゃなくて本当の話なの? という感じ。もぐらとか渋谷の暗渠とかが出てこないことしか真実味のない、不思議な日記。


変身のためのオピウム
予備知識がなさすぎて、読み終わった今、ほぼなにもない。子供を生んで育てた後、癌を身篭った女の話が好きだった。次から次へと、びっくりするような残しておきたい文章の連続で、それが連続、連続、連続。連続しすぎて、覚えていられない。ただ、好きだったことしかない。


ダーティ・ワーク
悔やまれるのは、ストーンズをまったく知らない私。何倍も楽しめたんだろうなぁ。
ひとつ目の、女のスタジオミュージシャンは、なんかもうステレオタイプすぎて笑えるくらいロケンロールなんだけど、かっこいい。ロケンロールも笑えるな、考えものだと気付かせてくれたのは土屋アンナなんだけども、土屋アンナはいつか熊井になれるかね?


オニが来た
もういいや。


説教師カニバットと百人の危ない美女
笙野頼子。どれにしようか、図書館で、一番変なタイトルのを選んだ。夜を徹して読んだ。
これは気をつけないと、根本敬の本を読んだ時みたいになっちゃう…って気をつけつつ読んでたら文中に「根○敬」の文字があって、あああこれはこれは…と。でも私がそれに夢中になってしまうことは事実。これからドはまりしたら、大変なことになりそう。でも、そうなりそう。


六〇〇〇度の愛
前にも読みかけて途中で挫折したんだけれど、今回は一気に。人物の関係はわかった気がしているけど、なんでそれが長崎なのか、なんで原爆なのか、私が気付かないだけの理由があるとしてもなんで広島ではないのかがわからない。でもこういう風にいうこと自体が、私の読書力のなさなのか。「何か意見を述べよ」と言われて、なにも感じない部分から無理矢理意見を捻出する技術を、4年間かけて学んだ成果なのか。


寝なきゃならない時間を遅らせて読んだ本が、とにかく私にとってのいい本なんだと、今ごろ気付いた。